行事紹介

令和7年度 防災訓練

本年度の防災訓練は、板橋消防署のご協力をいただき、消火器やAEDの使用方法を中心とした防災講習として実施されました。例年行ってきた避難訓練や炊き出し訓練は、災害発生時を想定した体験として有意義でしたが、近年の災害対応では、一人ひとりが初期段階で的確に動ける力を持つことがより重要となっています。そのため、本年度は「個人の初動対応力の強化」を目的に、外部の専門家を講師としてお招きし、実践的な体験を重視した内容に改めました。講師招聘にあたっては、消防署に正式に依頼を行い、事前調整を経て今回の実施に至りました。

第1部の消火器講習では、火災発生時の基本動作として、まず周囲の安全確認と119番通報を行うことの大切さを学びました。その後、「安全栓を抜く」「ホースを火元へ向ける」「レバーを強く握る」という一連の操作を実際に体験しました。噴射時間が想像以上に短いこと、火の根元を正確に狙わなければ効果が出にくいこと、また天井まで炎が広がった場合には避難を優先すべきであることなど、現場で直面し得る判断を具体的に理解できました。焦って早い段階で消剤を使い切ってしまう危険についても実技を通して実感し、非常時に冷静さを保つ重要性を強く認識しました。

第2部の講習では、AED心肺蘇生の手順と自動電気ショック装置の使用方法に加え、熱中症などケースごとに適切な対応が求められることを学びました。消防署職員の方から直接指導を受けながら実際に操作を行うことで、単なる知識習得にとどまらず、救命活動の現場で求められる行動力や協力体制の大切さを具体的に理解することができました。人命救助の訓練は緊張感を伴うものでしたが、その分、得られた学びは非常に大きなものとなりました。

今回の訓練を通じて、防災は特別な行動ではなく日常生活に根ざした備えであることを再認識しました。懐中電灯の配置や電池の交換、防災用品の点検といった小さな習慣が、非常時には大きな安心につながります。また、学生寮という共同生活の場においては、一人ひとりの備えが全体の安全を左右するため、各自が責任を持つと同時に、寮全体で連携する意識が不可欠であると感じました。

本訓練で得られた知識や体験を一過性のものにせず、今後も継続的に防災意識を高めていくことが重要です。災害時に冷静に行動できる判断力を養い、互いに協力し合える体制を築くことを通じて、安心・安全な生活環境を維持していけるよう努めて参りたいと思います。